何かある毎に、くり返し何度も読み返す本ってありますよね。
私にとってのそれは、まずトーベ・ヤンソンさんの本です。
彼女の好む孤独は筋金入りのもので、甘さは微塵もありません。
ムーミンシリーズの後に書かれた小説には、それが一層顕著です。
その厳しさが辛い程ですが、読み終わった後には、まるで冷たい雪の中に
飛び込んで身体を清めた後に、芯からほかほかになるような
(実際にやったことがないので想像です。ゴメンナサイ)感覚を味わいます。
心に余分なぜい肉がついちゃってるな、と思った時、彼女の作品に触れると、
少しずつそれが削り取られて、シンプルになっていくのがわかります。
そして彼女の言うところの「本当の意味の孤独」について考えます。